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help RSS 『機巧奇傳ヒヲウ戦記』について

<<   作成日時 : 2009/08/15 23:05   >>

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 『機巧奇傳ヒヲウ戦記』とは2000年10月からNHKBSで放送されたアニメ作品です。
この作品は評価が…難しいんですよね。

 まずは、ある点において正反対で、その癖批判という意味では同じということについて。
それは、歴史についてです。
現実の歴史とリンクさせていることが逆の立場において、双方共に苦言を呈されているのです。
片側、所謂アニメ大好きの人たちからは歴史などに絡めるから面白くなくなったのだという批判を浴びています。
もっと破天荒にするべきだ、子供主体ではなくもっと大人を活躍させるべきだ、云々。

 ええっと、それって、『機巧奇傳ヒヲウ戦記』という作品ではなくなってしまって、別の作品を作れってことになるんですけど…(苦笑)。
まあ、普通の(?)アニメ好きな人には面白くない作品だったっていう事ですね。
そこで歴史好きなアニメファンとしてほどうだったのでしょうか。
私もそのひとりですが、かなり欲求不満になってしまいました。
結論から言うと、もっと歴史を絡めろよというフラストレーションを抱いてしまったということです。
ここではっきりさせておきたいのは、別にこの要望は歴史に準拠しろってことではありません。
正直に申しまして、この作品中で坂本竜馬が暗殺されなかったという歴史になっていたとしてもそれはそれでいいのです。
今のは極端な例としても、長州編や最終回くらいの歴史に対する扱いで充分だと私は思います。
では、どうして不満なのか?
それは歴史のうねり以外の部分での戦闘話が延々と続いたからです。
ただもし冒頭がそういう話であったなら、最初から見ていなかったかもしれませんけど。
シリーズの序盤で、竜馬と原田佐之助と主人公たちが絡んだので「おお、これは!」と思ったのですから。
竜馬が才谷という変名を使用しているというだけで、歴史好きは食いつきますよ、ええ。
その後も、アヴァンなどで歴史的事件や人物に触れられたらその度に「おお」とか「うんうん」とか喜んでいたわけで。
しかし、本編の方はどんどん歴史の舞台の方とは違う場所でのドンドンパチパチを続けちゃいまして、どれだけ見るのを止めようかと思ったほどです。
しかも話は結構ハードボイルドですからね。
これでもし、主人公たちが少年少女でなければ、絶対に見るのを止めていた事でしょう。
彼らが子供だから、まだ何とか耐えることができたのです。
ですから、『天保異聞 妖奇士』には同じ歴史モノなのに全然ついていけませんでした。
私だけかもしれませんが、未来に対する、明日に対する、希望とか、夢といったものが作品から感じられなかったからです。
話を戻しますと、『ヒヲウ』は歴史好きな人間からすると、中途半端だったという意味で残念な作品となったわけです。
父と子、というテーマで描きたかったというのはわかりますが、あの間、歴史とは隔たりのある場所でずっと話が展開していったように思えちゃったんですよね。
非常にもったいない。

 というのは、會川昇。
彼は『花神』が大好きだったのではないかと思ってしまうのです。
最終回の海江田信義の描き方などを見ているとそうではないのかな?と考えてしまいます。
そして、最終回前の高須久子!!!!!
こりゃあ『花神』を見てないとああいう風に話を作ったりしないんじゃないですか?
つまり、歴史の好みのベクトルは私と似通っているんですよね。
だから余計にもったいない。
長州編など1クールとはいかなくても7〜8回はしてほしかった。
物凄く駆け足だったんですよね。
それに最終回の“おりょう”もそうでしたが、声優がダブルキャストだったためかどうか、エンディングのクレジットに名前のない歴史上の人物が多いのです。
エンドクレジットに名前(実在の人物)が出るだけで歴史好きは楽しくなるものです。
ですから、姓や名前だけでクレジットせずに、きちんと姓名を表記して欲しかったですね。
そういう歴史好きの感覚がわからなかったのでしょうか。
そんな細かい部分での気配りというか、配慮がなかったのが『ヒヲウ』でした。
會川昇が歴史を好きなのは見ていればわかりますからそういう感覚もわかるものと思うのですけど…。

 さて、そういう不満は大きい(かなり!)のですが、それでもやはり未来を見つめる子供たちが素敵ですね。
特にエンディングテーマが素晴らしい。
ヒヲウたちが一緒に歌を歌っているところを見ると、胸が締め付けられるんですよね。
つまり、このエンディングが示すように、『機巧奇傳ヒヲウ戦記』は未来へと夢を紡ぐ少年少女の物語であるわけです。
決して、戦いの話ではありません。
ですので、最終回で薩摩にのせられてしまっているテツが不憫でしたね。
それに駆け足過ぎて、死んでいることにも触れてももらえない高杉晋作も可哀相。
1年間予定が26回になってしまったとかいう事も聞きますが、まああの内容では仕方がないでしょうね。
長州編も最終回も無理矢理つめこんだって感じでしたし。
歴史好きからすればその前の数回をもっと端折れよと言いたかったんですが、アニメ好きからはその逆であそこをもっとやれよということだったんでしょう。
両極端の感想を持たれてしまう作品というのも珍しいんじゃないでしょうか。

 最後にメインテーマと“ヒヲウの夕暮れ”と、そしてエンディングは素晴らしい出来だと思います。
何度も書きますが、『CROSSROAD』を歌う子どもたちの瞳や表情が素敵なことといったら!



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